総合職共働き人事コンサルのブログ

通訳にロシアに言葉にと教養っぽさを感じさせるのはやっぱりこの人。『ガセネッタ&シモネッタ』(米原万里)

 

ご無沙汰してました。教養なんて言われたくないんだろうけど、この人の本は相変わらず教養っぽさを感じさせる。

教養っぽさは大学時代に授業の課題図書になったエッセイ集を書いた人という刷り込みからかもしれないけど、それだけじゃないと言えるぐらい読み応えがあってオシャレさも感じるんです。

『不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か』以来の米原万里さんの本は通訳に関する話題がほとんどだった『不実な~』よりもエッセイっぽさが増している。まあ、タイトル通りけっこう下ネタも入っているんだけど、どれもイヤじゃないというか女性が読んでもクスクス笑ってしまうんでしょう。

ロシア語通訳として有名だった通訳者が通訳・ロシア・言葉などの小ネタを詰め込んだエッセイ集。日本人はすぐにトイレに行くとか意見があやふやな政治家が「中庸」と言った時の訳す難しさ、同時通訳はいつからなのかなどなど。幅広い。

字句ではなく、意味を訳せ

と言われる通訳者の難しさがこれでもかというぐらい伝わってくる。そもそもコミュニケーションにはたくさんの難しさがあるから難しいというのは確かにその通り。紹介されていたコミュニケーションのプロセスを絵にしてみました。

なんだか、昔、授業で習った気もします。通訳だとここに言葉の変換があって3人になるからコミュニケーションが成立しない可能性が高まる。改めて通訳ってすごいですわ。

【次の本】

『石の花』(坂口 尚)

本編で紹介されていました。ユーゴスラビア内での対独レジスタンスを描いたマンガとのこと。シモネッタこと田丸久美子さんの本も気になります。


【手に入れたきっかけ】

Kindleのセールで値下げしていて大学時代を思い出して読んでみたくなったので。

【オススメ度】

★★★★☆

The following two tabs change content below.

小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。