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無印、女流以上に棋士の人柄と心が垣間見えた戦い 「第1回ABEMA師弟トーナメント INSPIRED BY佐藤康光」

指すのはやっていないのだけど、観る将は相変わらずで早指しの団体戦であるABEMAトーナメントを見ることは毎週のルーティンになっている。今回は将棋の世界では必ずある師匠と弟子がタッグを組んで戦ったのだけど、今までの2つのトーナメント以上にそれぞれの歴史が見えるような戦いでたまらなかった。

小学生から弟子入りする人が多いからこそ子どもの頃から知っている将棋の世界でのつながりが2人のやり取りに表れていてそれも師弟それぞれに違った関係性があるのが面白いのと、年を重ねるにあたって第一線から一歩後退しているような棋士たちがABEMAで非公式戦とはいえ中継されるような場で指すことに対する思いを感じさせるような試合だった。もちろん、団体戦だからこそ投げ出さずに戦い抜く姿勢もあるようで粘ったからこその逆転勝ちもあり、人と人の戦いの奥深さを感じさせた。

麻雀ではなく将棋でなにかを感じ合いながら戦った鈴木大介九段と中田功八段 #9 予選Bリーグ 一位決定戦<チーム鈴木 VS チーム中田>

20代から50~60代の引退するまでずっと1つのゲームに向き合い続けるという棋士という生き方の中だからこそ旧知の仲といえるような関係性があってその深さを感じさせるやりとりが随所に見られるのがこのトーナメントの面白みの1つなんだけど、特に印象的だったのが鈴木大介九段と中田功八段で師匠サミットの中でも鈴木九段が中田八段に勝ちたとを話せば、中田八段は麻雀で勝ちたいと話すような関係性でぜひ、当たるところを見てみたいと思っている中でチームが対決することになり、第3局局で直接対決となった。

フィッシャールールの中では序盤は定石通りにサクサク指すことが多い中で2人はこれまでの対局や歴史が頭の中に浮かんでいるのかじっくり、ゆっくり指していた。表情もなんともいえない表情で心地よさを感じてしまうような雰囲気だったのがたまらない一局だった。

第1回ABEMA師弟トーナメント INSPIRED BY佐藤康光 – エピソード – #9 予選Bリーグ 一位決定戦<チーム鈴木 VS チーム中田> (将棋) | 無料動画・見逃し配信を見るなら | ABEMA
https://abema.tv/video/episode/288-30_s10_p19

深浦九段の佐々木五段への心を感じさせ、鈴木九段の勝負師感を感じた #13 本戦トーナメント 準決勝 第二試合<チーム深浦 VS チーム鈴木>

観る将になって半年ぐらいが経ち、推し棋士は何人かいるのだけど、話し方とか体格で親近感を覚えるのか鈴木大介九段が推しの一人だったりするけど、この試合は深浦九段と佐々木五段の師弟の関係性を感じさせる試合だった。負けたら終わりの決勝トーナメント準決勝で当たったチーム深浦とチーム鈴木の試合は梶浦七段が深浦九段に勝った後に迎えた2局目で鈴木九段と佐々木五段が当たることになった。

20代から30代がピークであると言われる棋士の世界だからこそ、師匠と弟子では弟子の実力が高いことが多い中で師匠である鈴木九段はここまで4連勝の負け無しでこの試合でも序盤は少し劣勢ながら中終盤で巻き返して勝利を奪った。勝負手なのか圧をかけたのか決めにいったような手では駒が弾けるような音で打ち込んで勝負師としての迫力をみせた。そのまま押し切って勝つことになったのだけど、その後の第3局でも同一カードになった。2局目で気落ちしていたのかしれない佐々木XXは元気がなくて押され気味の中、「上を見るな」と控室で声を出す深浦九段の姿が師匠としての熱さを感じさせて弟子への師匠の期待を感じる試合だった。

第1回ABEMA師弟トーナメント INSPIRED BY佐藤康光 – エピソード – #13 本戦トーナメント 準決勝 第二試合<チーム深浦 VS チーム鈴木> (将棋) | 無料動画・見逃し配信を見るなら | ABEMA
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畠山八段の内に秘めた思いが爆発した決勝戦 #14 本戦トーナメント 決勝<チーム鈴木 VS チーム畠山>

今回の師弟トーナメントに出ている棋士の中で強いと見られていたのがA級棋士かつ前期にA級で優勝して名人に挑戦した斎藤慎太郎八段だろう。今期も結果的に優勝して挑戦を決めていることもあって脂が乗りまくっている中で師匠の畠山八段は弟子に頼っていると口にしてきた。斎藤八段が決勝まで無傷の六連勝で畠山八段は勝ったり負けたりのそこまで悪くない中での決勝戦になった。スコアが2-2で最終局になり、誰もが弟子同士の戦いになると思いきや畠山八段が出ることになった。

「師匠もがんばらないといけない」という言葉には棋士として戦い続ける心が見える。対局は相手の梶浦七段に押されて敗色濃厚になってしまっている中でちょっと指してみたいという一手を繰り出したところ、梶浦七段が頓死して優勝が転がり込んできた。これまでタイトル挑戦経験のない畠山八段が自分の棋士人生にこんなことがあるとはと話しながら涙を見せるシーンは今回の大会のフィナーレにふさわしい映像だった。

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パートナーに勧められてハマった観る将だけど、これからも続いていきそうです。4月からは第五回ABEMAトーナメントがまた始まるということで、将棋ある日常も楽しんでいければと思っております。

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。