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検察からとった情報を載せることも、検察への批判も両方行うことの大切さ・マスコミと検察~郷原 信郎『特捜神話の終焉』~

検察と直接対峙した3人はこの検察について語る中でマスコミを揃って話題に出している。検察について語る時にマスコミが3人揃って出て切くるということは、それだけ両者には関係があるということなんだろう。その中でいくつか抜粋すると

P83 堀江 検察の正義が世の悪党を叩きつぶす構図を前提に、マスコミは何人もの記者を司法クラブに張り付ける。もうほとんど気持ちが同一方向に向かっているから、記者もなんとなく検察がやっていることは分かるし、事件になりそうな面でいろいろ調べものもする。当然のことながら、記事の方向も検察の主張と一緒になるし、検察のやっていることに疑いを持つなんていうことは、もう頭にないでしょう。リークとか、リークじゃないとか、そんなの問題じゃない。

と、堀江氏は語り、両者の関係の近さを示す。そして、佐藤優氏は

P236 佐藤 マスメディアがものを考えなくなってきている。なぜならマスメディアは今、生き残りに必死だからです。深くものを考えないので、スタンスが定まらず、考えが流動化しています。そしてこれはメディアだけではなく、政治権力も、官僚の権力も全体が融解しています。現時点で官僚と同質化現象を記者たちは起こしています。しかし、それだとメディアがおもしろくなくなり、読者や視聴者が離れていく。それではメディア市場におけるビジネスとして成り立たなくなります。そういうことになれば官僚・メディア連合は崩れると思います。その時期はそう遠くないと思います。

とマスメディアの近いうちの変化を予言している。また、小沢叩きについても

P240 佐藤 あれだけすべての新聞が内閣や民主党の悪口ばかりを書いていたら、そうなるでしょう。新聞の中で差を見つけるとしたら、産経新聞とそれ以外という分類になります。産経新聞は民主党政権を叩きつぶすという論理です。産経以外の新聞は、小沢なき民主主義政権を支持している。つまり、小沢さんを排除したいという点では全紙が一致しているわけです。「小沢はとんでもない」と全紙が毎日書いていれば、読む側は「状況はよくわからないが、とんでもないに決まっている」とみんな思ってしまいます。

ということを述べている。
だからといって、マスメディアが検察叩きを行い、小沢への賛辞を尽くせば良いという訳ではないと思う。一番大切なことは、多様化を推し進めること。新聞ごとの色を出していくことはもちろんだが、紙面の中でも多様な新聞が望まれる。検察からとった情報を載せることも、検察への批判も両方行う。厳しい状況を生むかもしれないが、そんな状況の中で、記事を書いていかないといけないんじゃないか。
1、この本から学ぶ特捜についての基礎と改革案
http://kohiayu.blog5.fc2.com/blog-entry-720.html
2、ライブドア事件と堀江貴文への検察の目線
http://kohiayu.blog5.fc2.com/blog-entry-732.html
3、マスコミと検察
4、会計士の想い
5、ノットギルティとギルティ

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。