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廃れていっている今のマスメディアへの1992年に発せられていた警鐘 「クイズ・ショウ」

とりあえず、字幕とか映像が昔の映画。という雰囲気。まあ、1994年の映画だし、1950年代を舞台としているんだから。仕方ないか。と。
アメリカで起きた「21」というクイズショウに関するスキャンダルを描いたもの。
テレビが広まり始めた時代。なんか、成長している感が物凄い時期。アメリカが世界で絶頂となりつつ時期なのかな。と思ったり。
鮮やかな街、テレビの映像から番組へ。
アンテナが沢山。多くの人がその番組にチャンネルを合わせる。まだ、白黒テレビ。
あんまり端正な顔ではない、チャンピオン。スポンサーの意向も入る。見栄えするインテリが必要というスポンサーと視聴率。回答室の空調を切るなどの嫌がらせ。
「プロデュースしろ」という社長のプロデューサーへの圧力。幸せなチャンピオン。家では調子乗ったり。
そして、かっこいいインテリでイイ家を出ている男が出現。裏取り引きが始まる。最初は「気が咎める」と辞退。教授だからこそ、教育的見地で出ようと。
チャンピオンにも圧力がかかり始める。別の番組という、約束も。
問題を間違えろという圧力との葛藤。
そして、圧力に屈する。挑戦者には教えられていた問題が。そして、やらせを続ける。視聴率は上がる。
元チャンピオンは地方検事の元へ。クイズ・ショウは大陪審の審査にかけられる。番組の痛手に。元チャンピオンは金を浪費する。
宣誓書に証明しない。そして、争いは激しくなる。
大陪審はその問題を封印しようとする。でも、一検事は奮闘しようとする。昔のタイムズ・スクエアの映像。
判事は現チャンピオンへアタック。
元チャンピオンはかわいそうという感じではなく、目立ちたがりの自己中心的という風に映る。
判事は周りとのギャップに悩みながら、良家である、チャンピオンの家に潜入。
とうとうチャンピオンが負ける。でも、いい立場に。
「テレビは世界一広い教室」という甘い言葉。
判事はついに証拠をつかむ。
テレビに出る苦しみについて語る。
本丸へ。
そして、陪審へ。言うことを聞かない証人。
調子に乗る証人とやばさを感じる判事。
「テレビは大衆の信頼を得ている」
テレビを正すことが目的。
そして、チャンピオンが証言台に立つ。
名族の名前の力とそれが汚された時の問題。
「Your name is mine」
自分の罪を告白する。真実を語り拍手。
でも、辛辣な言葉も。大学をやめさせるかもだけど。
結局、局とスポンサーの構造を叩く事にはならなかった。
テレビは勝ち続ける。
書き立てた雑誌も新聞もテレビも儲けた。回答者も。見ている人は楽しんだ。
テレビでクイズ番組を操作したことによって「誰が損したのか?」という問い。
ショービジネスだから。
テレビやそれを取り巻く新聞、雑誌などのマスメディアの問題を指摘したいい映画。マスメディアに競合が居なかったからこそ出来たクイズ番組の操作。そして、それは罰されることがない操作だった。なぜなら、儲かるから。
「ショーだから」の理由付けてこんなことをし続けてきたツケが今のマスメディア批判につながっているのかも。競合が居なかったから、ほとんど何もしてこなかった。マスメディアに成り代われるかもしれない競合が技術の進歩によって出た現状。力がないからバッシングの対象になり、廃れていっている今のマスメディアに対して、1992年に発せられていた警鐘だった映画。☆4つ。

ジョン・タトゥーロ, ロブ・モロー, レイフ・ファインズ, デイヴィッド・ペイマー, ポール・スコフィールド
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント ( 2006-01-25 )

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。