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小沢起訴への記事がおかしくない?、ウィキ本出版へ~2011年2月1日の朝日新聞で気になった記事~

家で取っている新聞が朝日新聞に1月から変わったのでちょっと気になった記事があったら書いていこうかな。の12回目。3日分まとめて書こうかな。と。
昨日のブログ「麻原のA―麻原彰晃~森達也「A3」から思った事 Part2~」
http://kohiayu.blog5.fc2.com/blog-entry-363.html
「今日は物凄く不機嫌になってしまった。原因は新聞なのだが、また、それは後で書くとして」としたことはこの朝日新聞の件。前日は、小沢さんが起訴された日だったのだが、その日の記事に物凄くがっかりした・・・
①1日1/2/3/4/39面 新聞は小沢さんに対する報道について会社として精査するべきじゃないのか。~小沢さん起訴について~
 
一、1面にする意図は?
 
 まず、小沢さんの記事を一面にするにはなにかしらの意図があるんじゃないか。と思える。編集はニュースの価値を見て紙面を配置する。つまり、1面にするということは小沢さんのニュースに一番の価値を見出したということである。コラムである天声人語でも取り上げている。社説もこの問題について述べており、新聞は小沢祭りと化していた。
 4面に小沢氏起訴に関して与野党攻防の内容として「野党各党は小沢氏の国会招致を予算審議の条件とはしておらず、強制起訴が国会審議に与える影響は今のところほとんどない」としている。強制起訴の議決によって起訴されるのはほとんど確定であった問題。そして、強制起訴された。その起訴をここまで大きくあつかうのか?誰がこんな記事を読みたいんだろう。読みたい人もいる。でも、他に取り上げてほしい問題があるんじゃないのだろうか。
二、悪意のある図
 
 1面には「土地取引をめぐって小沢氏が罪に問われた資金の流れ」として、図が紹介されている。収支報告書には04年分として小沢一郎→(4億円<虚偽記載>)→陸山会→(3.5億円)土地、05年には陸山会→(3.5億円<虚偽記載>)としている。(物凄い分かりにくく申し訳ないです。)確かにこの流れはあっただろう。でも、金の流れと会計に関してはこれ以外の流れもあり、それも理解しないとこの問題は理解しにくいのに、謎のお金があったようにしている。悪意のように見える。
郷原信朗著「特捜神話の終焉」p181を参考にしてほしい。
http://www.amazon.co.jp/dp/4864100314%3FSubscriptionId%3D1A22VQWBAGYA06XAJFR2%26tag%3Dmdmk-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4864100314
三、論理の破綻
 3面での社説を抜粋する。「裁判でこうした点がどう評価されるか、軽々に予測できない。検察審を引きついだ指定弁護士の言い分が否定される可能性はあるし、訴追される側の負担にも配慮が必要だろう。
 だが、国民が抱いた疑問をうやむやにせず、法廷という公の場で議論し、裁判所の判断を求める。その意義は、日本の政治や司法制度を考えるうえで決して小さくない。起訴イコール有罪といった決めつけはせずに、冷静に公判の行方を見守りたい。
 政治の側が早急に取り組むべき課題もある。今の収支報告制度は、秘書任せ・他人任せを容認する内容になっている。報告書に政治家本人の署名を義務づけるなど、自覚を促し、責任を明確にする仕組みに改めるべきだ。
 小沢氏は、検察による起訴と強制起訴との違いを強調して離党などを否定した。その時どきで都合のいい理屈を持ち出し、国民に正面から向き合おうとしない姿勢には失望を禁じ得ない。
 法廷で争うことと、政治家として責任を果たすことは別問題である。国会での説明すらできないのなら、自らしかるべく身を処すのが筋ではないか。」

「訴追される側の負担にも配慮が必要だろう。」「起訴イコール有罪といった決めつけはせずに、冷静に公判の行方を見守りたい。」としながら、「法廷で争うことと、政治家として責任を果たすことは別問題である。国会での説明すらできないのなら、自らしかるべく身を処すのが筋ではないか。」と締めくくっていることに疑問を感じる。司法プロセスに入っており、冷静に公判の行方を見守りたい。としているのに、国会の説明ですら出来ないならやめろ。としてるよね。おかしくないかな。冷静に見守るんじゃないか?このこひやまのロジックはおかしい?
 そして、4面で取り上げられている生方幸夫衆議院議員の「党籍を離脱して自分の無罪を証明するために全力を尽くすのはベストではないか」としている発言。これって、起訴されたら党をやめろということ?起訴だったら有罪確定ではないのに・・・こんな風に小沢さんの問題には論理破綻がはこびってないかな・・・
「小沢氏起訴―市民の判断に意義がある」(社説)
http://www.asahi.com/paper/editorial20110201.html
四、新聞が小沢問題に与えた影響の精査はしないのか
 んで、新聞として大切な事はこの点。いろいろな所で権力者がメディアの影響について触れる時代。もちろん、小沢さんも触れている。それに対して、朝日新聞はコラムで「素人の検審が勝負やテレビに流されたと思っているのだろう。」とし、社説では「ふつうの市民が政界の実力者を刑事被告人の座に据えたと言っていい。」としている。小沢問題でよく使われる「ふつう」とか「市民」って何を想定しているのだろう。11名の検察審議会のメンバーは本当に「ふつう」なのだろうか。また、39・38面で取り上げられている有識者の意見は2人分であり、2人分とも「金権政治」や「古いルールの権化」という言葉を使う記事。それが意味し、与える影響については朝日新聞として考えるべきじゃないのか。
 小沢さんがメディアについて触れるのであれば新聞は小沢さんに対する報道について会社として精査するべきじゃないのか。村木さん事件のように小沢さんが無罪にならないとそんな精査は行われないのだろうか。いや、小沢さんの場合は無罪になっても精査されないかもしれない。
 とにかく、報道のあり方を考えるきっかけとして欲しい。

 ②ウィキリークスを批判していても何も変わらないね。~ウィキリークス本~
 ウィキリークス由来の機密情報を特報する提供を受けた「ガーディアン」の記者が内幕を暴露する本を出版したらしい。んで、書いた一人であるDavid Leigh記者は「WLがやらなくても誰かが公表する。技術革新でジャーナリズムが変わった」としている。やっぱり、ジャーナリズムの変容として情報分析能力の向上が必要なんじゃないかな。ウィキリークスを批判していても何も変わらないね。

「WikiLeaks」(発売された本・日本語訳も出るらしい)
http://www.guardianbookshop.co.uk/BerteShopWeb/viewProduct.do?ISBN=9780852652398

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。