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宮崎駿監督の仕事の流儀はブラック企業とかどうでもよくて、「風立ちぬ」への想いと仕事への向き合い方で楽しめた。

 

宮崎監督はブラック企業のトップだとかはどーでもよくて、
「風立ちぬ」への想い、仕事への向き合い方が印象に残り、
庵野秀明が声優になった一部始終は貴重だったドキュメント。

プロフェッショナル 仕事の流儀▽宮崎駿スペシャル“風立ちぬ”1000日の記録@NHK総合
2013/08/26 22:00 ~ 2013/08/26 23:15 (75分)

昨日のプロフェッショナル仕事の流儀は楽しませていただきました。
宮崎駿が最新作の映画、「風立ちぬ」を完成させるまでのドキュメント。

アニメ界の巨匠・宮崎駿がどのようにしてアニメを作っているのかに迫った。
久しぶりにTwitterで生中継のようなことをさせていただきながら見ました。

生中継のまとめはこちらです。

「プロフェッショナル 仕事の流儀▽宮崎駿スペシャル“風立ちぬ”1000日の記録のまとめ」 http://matome.naver.jp/odai/2137757519560521501

震災で3日間スタジオを閉めた時にスタッフに向けた厳しい言葉や
アニメーターに対する罵声を突っついて誰かがパワハラとして語るかもしれない。

ただ、そんなことはどうでもよくて、「風立ちぬ」という作品に込めた想いと製作プロセスが心に刻まれた。
裏話として庵野秀明が声優として選ばればプロセスの一端が映像に収められているのは貴重。

新しいもの、戦争の道具を作った男の物語を書くことの疑問への答えを描く。トトロはトトロがある。

なんで、戦争の道具を作った男の物語を描くのか。周りにも妻にも言われた宮崎監督。
だけど、作った。トトロみたいなものを作ればいいと妻に言われたけど、
「トトロみたいなもんってトトロあるからいいじゃんね。」と返す。

「飛行機を作りたいってどういうことなんだろう。」という気持ち。
殺戮の道具を作った主人公にどんな結末を用意すればいいのか。

どんな時代でも精一杯生きようとした人がいること。それを伝えたい。
「時代は選択できない。選択できないんですよ。」今の自分達と同じ。
描くのはいかに二郎が力を尽くして生きたか。

ゼロ戦がどうという映画じゃない。「飛行機が作りたかっただけで戦争はしたかったんじゃない」などのくだらない言い訳はしない。
はっきりとした答えではないと思うけど、その中の答えは映画の中にあったと思う。善悪で切り分けられない生き方。

自分と向き合い、考えぬいた上でつくり上げる。

「風立ちぬ」の映画製作を通して宮崎監督の映画製作現場、仕事への向き合い方を見ることが出来る。
ひたすら悩む。4秒のカットの完成まで1年4ヶ月。「賽の河原の石を積んでいるみたいだね」。
作業量は以前の四分の一。でも、机にかじりつく。

2時間の映画で使うのは16万枚以上。全てチェックを行う。ほとんどの人が分からない髪の毛の動きにまでこだわる。
映画の結末をギリギリまで考えるのは宮崎駿のやり方。

技術・色彩までこだわるのが宮崎流。市井の人もしっかり書くこと。
手がかかったのは関東大震災のシーン。風呂敷は体にくっつけて持つ。普通は細かく描かない群衆にまでこだわる。

ひたすら悩んで、仕事をすることの価値を感じる。

庵野さんが主人公・二郎の声優になったわけ

主人公二郎の声をエヴァンゲリオンの庵野秀明が担当した。
その一部始終もカメラに収められている。

頭が良すぎてあまりしゃべらない主人公。
適任者を決める。素人の方が感じが出そう。

鈴木プロデューサーの「庵野」に対して「庵野おもしろいですね」と宮崎が返す。
「庵野は頭いいから何を要求されているかはわかるよね、一回オーディションしてみよう。」

オーディションをした。宮崎監督「いいじゃん。やった。」
庵野「宮さんに言われたら断れない」。

この一部始終も貴重な気がする。

 

一度映画館で見たけど、このドキュメンタリーを見て、「風立ちぬ」をもう一度見たくなった。
そして、日々を一生懸命生きないといけないと改めて思った。

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。