「私たちは一度も生まれていなければ、消滅することもない“たった一つの全体意識”
なのです。本来あなた自身には“形”はないのです。まさに真空です。」(P14)
「あなたという「空(くう)意識」」(P15)
というのが1章の最初に出てきます。100人居れば、99人が「よく分からない」と
言うかもしれません。それは、この本が“普通の”本とは
一線を画すものであることの表れだろう。
筆者の「Mana」さんのプロフィールを引用すると
「透視チャネラー」であり、「空(くう)のメッセンジャー」で、
「数々の不思議な体験を通して、まったく新しい「空」理論を提唱する。
各種ヒーリング、エネルギーワーク他、スピリチュアルな手法を幅広く修得し、
そのセッション内容は多岐にわたる。」らしい。
この本はそんなスピリチュアルな世界の方が自らの考えを本にしたもので、
「Mana」さんが「空(くう)」の理論を399ページに渡って説明していく。
「怪しい!」と思われる人も居るかもしれない。自分自身もその一人で、
献本だと、頑張って読んでいくしかないかぁ。とも思った。
でも、読み進めていく中で、ある一冊の本を思い出した。
それは世界で最も売れている本である「Bible」(バイブル)、
日本語では「聖書」と呼ばれているもの。
自分はクリスチャンではないけど、キリスト教の高校に通っていたので
聖書を読む機会があった。よく分からないけど、
大事らしい話が詰まっているんだろうなぁ。と思い、もう一度読み返したいなぁ。
と思っているのが聖書。
その聖書ほど難しい話が書かれているわけではないけど、大切らしき
「空(くう)」に関する語りが続いていく。「人間はプログラム入力されている」
「行き詰まることはあり得ない」「あなたが原点」などなど、びっくりする、
ちょっとおかしいんじゃないか?と思われるかもしれない世界の見方を提示している。
でも、なんとなく、同意したくなるというか、いい言葉が自分にも見つかる。
「人間は特に何0でもない」とか「方角にも善悪などなし」という言葉など。
そして「空(くう)」概念にも一定の説得力があるのも事実で、
誰かの「聖書」もなり得る本だし、スピリチュアルなんて信じない!という人が
スピリチュアルな世界を試しに知るために頑張って読むのもいい1冊。
ゆるい、うすい話ではなく、筆者の中で「空(くう)」という概念が
しっかり構築されているからこそ、下手な入門書よりは読み応えがある。☆4つ。
スピリチュアルに興味がある人、悩んでいる人は読むのもいい。
でも、内容を自分がどう消化していくのかはしっかり考えることをお勧めします。
思うことがあったり、良いと思ったり、反論があったり、おかしいと思うことがあったり、質問があったり、言いたいことがあったり、
同意があったりしたら反応をして頂けると幸いです。なるべくというより出来る限り私も反応します。
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小檜山 歩
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