東京スカイツリーが来年、開業されるということで、
東京タワーという題名の小説を読んでみよう。という試みの2冊目。
1冊目の江國香織さんの『東京タワー』は2人の大学生とその2人の年上の恋人を
中心とする話だったけど、この『東京タワー』は全く違う。
同じ東京タワーをモチーフとする小説でもここまで違うのか。と思ってしまった。
著者であるリリー・フランキーさんがその母親との話を綴った本。
450ページぐらいという、かなりの長さで前半は少し長いかな。と思ったけど、
後半はそんなことがどうでもよくなった。
というか、電車の中で号泣してしまった。☆5つ。文句なし。
母親は自分の人生を切り分けて子どもに分けるし、その中でたくましく生きていく。
そんな母親を自分の母親にダブらせて読んで、その母親がいなくなる恐怖や居ることの
ありがたさ、そして、はずかしくてお礼が言えない気持ち。
その全てをこの本が代わりに言ってくれた。
父親のダメさも書かれている。自分の家では「時々オトン」というよりは
「ほとんどいないオトン」で本当に仲悪いし、大人になったとしても、
心をひらくとは思わないし、開こうとも思わない。
でも、「もし」は考えたくないし、近いうちには絶対にないだろうけど、
父親とほんの少しでも関係がよくなるのは、母親が死んだ時とか
病気でピンチになった時だと思う。
もしかしたら、そうなっても父親とは仲良くならないかもしれないけど。
それだけ、母親の存在は大きいし、ありがたい。そして、昔と比べて
「母親のヴェールを外した」素の人間としての
母親が自分が年を重ねるごとに見える時がある。
いつまでも母親らしくいて欲しい。と思ってしまうけど、
それは自分のワガママだということに気づいた。
とりあえず、時間があって、目の前にあったら買って読んで欲しい。
損はしない!
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同意があったりしたら反応をして頂けると幸いです。なるべくというより出来る限り私も反応します。
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小檜山 歩
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