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『許しがたいこと』と『我が心』「金田一少年の事件簿―鬼火島殺人事件」

金田一少年の事件簿には小説版がいくつかあって、結構質が高いけど、その中の一作。医学部を目指す受験生が小島で夏季合宿を行う。そこにバイトで参加した金田一少年と七瀬さんが相変わらず事件に巻き込まれている。いつもの金田一とは違う形。マンガ版だと「悲恋湖殺人事件」、歴史の中のミステリーだと「そして誰もいなくなった」に近い(ちょっとネタばれかな・・)。
印象に残ったのが、2つ。

1、犯人が分かり、人が死んでしまうのを思いとどまらせた金田一少年の心の中。
「ただ、ひとつだけわかっていることがある。
この世で最も許しがたい行為は、人の命を奪うことだ。
逆にいうなら、人の命を救う行為は、何よりも尊いはずなのである。
一はたった今、一人の人間の命を救った。そしてそのことを、ささやかながら誇りに思っている」

うん。なんか、良い一節。当たり前のことだけど、心の中に残る

2、犯人から大切な人へ送った花を金田一少年が代わりに渡しに行く。その花言葉
「「これは・・・たぶんメイデンブラッシュね。ええと、たしか花言葉はこうよ・・・
美雪は人さし指を立て、得意げに笑みを浮かべて言った。
「―『我が心、君のみぞ知る』」」

単純にカッコイイ花言葉。でも、調べたらはっきりと花言葉とはなってないみたい。そして、その花言葉はミーディン・ブラッシュ・ローズという花のものらしい。
とりあえず、楽しめる本。金田一好きだからかな。

金田一少年の事件薄〈4〉鬼火島殺人事件

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。