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「自身が悩み苦しんだという特権」を少しでも得たい、「朝日新聞・天声人語」から考える~2011年3月11日、東京も自分も考えるきっかけとなった日 Part10~

今回の出来事。これからも続いていく出来事だけど、いろいろ思った。不謹慎と思われる内容もあるかもしれないけど、いろいろ綴っておこうと思う。今、思っている事だし、時間によってなくしたくないことだから。書いておくことが大切だと思う。たとえ、自己満足であっても。自己満足以上を目指す。10個目。
今日もちょっと前に震度4の地震がありました。昼間は落ち着いていた気がするんだけど。という感じで心配です。
朝日新聞の19日付、天声人語がかなり心にひっかかったので紹介します。エミリー・ディキンソンという米国の女性詩人の無題の詩を紹介している。

「〈失意の胸へは/だれも踏み入ってはならない/自身が悩み苦しんだという/よほどの特権を持たずしては――〉(中島完(たもつ)訳)」


この詩は自分も考えさせられた。死刑の問題を考える時も、「あなたには子どもを亡くした親の気持ちが分かるのか?」言う死刑存続派の意見に、「あなたこそ分かるのか?実際に殺されてないのに。」と思う自分にとって、響く。そして、今回の問題。
メディアは失意の胸に入っていく。そして、伝える。賛否両論、むしろ、メディア不信の中で。そして、自分も「こひやまの3月11から12日の足取りと気持ち・新宿から中野そして、千葉へ~2011年3月11日、東京も自分も考えるきっかけとなった日 Part3~」http://kohiayu.blog5.fc2.com/blog-entry-442.htmlで自分が体験していった道のりを写メに撮って色々書いた。一晩過ごした避難所の写メまで撮った。これは、自分が悩み苦しんだ事だからいい。
でも、被災地の映像を見るとそれは違う事になる。自分は同じように「悩み苦しん」だという特権はない。12日の朝には帰宅し、風呂も入り、ご飯も食べ、今は、どちらかというとぐうたらした生活を過ごしている。テレビも自分の部屋にあるものを自由に使え、パソコンも勝手に使用できる。
だから、悩む。「21年間、自分は何を学んできたのかと。」だから、「大変そう」とか「どうなってるのか」「何か出来ることはないのか」とか考えるけど、その全てが軽いんじゃないか。と思ってしまう。現地に行っていない、家でのんびり過ごしている人間が何を言ってるんだ。と思われてもおかしくない。それに、自分はその震度7も体験してないし、津波にも遭ってない。ただ、一晩、外泊を余儀なくされただけ。
同じ苦しみを味わうという特権を得ていない。だからこそ悩む。そして、言葉が軽く感じる。テレビを消したくなる。でも、消さない。少しでも、「自身が悩み苦しんだという特権」を少しでも得たいから。エゴかもしれないし、欺瞞かもしれない。その中で出来る限りこの事を考えて、心に刻むし、色々書く。見返したくない、見返さないかもしれない。けど、将来、見返すことが出来るように。そんなことを記事から考えた。出来る限り他の人の胸に自分なりに考えを持って、ふんぎりを持って入れるように。そんな人になりたいから。

自分は何もできない。でも、いい。今は何もできない。将来も何もできないかもしれない。でも、できるかもしれない。逃げてもいいと思う。自分がやりたい事をすればいいと思う。ただ、目をそむけてはいけない。目をあてながら逃げるべき。
なんて思ってみる。したら、少し心が軽くなる。ちゃんと目を当てようと思ってるし、自分なりに見ようとしているから。

天声人語
http://www.asahi.com/paper/column.html

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。